骨の質(骨質)の低下について

  骨の主成分はリン酸カルシウムとたんぱく質に
なります。骨の中のカルシウムとリン等の量を骨
量と言い、単位体積内の骨量を骨密度といいます。
骨は骨芽細胞(新しい骨を作る細胞)と破骨細胞
(古くなった細胞)がバランス良く調節され新陳代
謝を繰り返しています。

 女性の場合は閉経前の40歳代、男性は50歳代か
ら骨質が低下して骨芽細胞と破骨細胞のバランス
が崩れてきます。心労や過労、睡眠不足、ストレ
スが続いた場合は30歳代位から骨質は低下します。
ストレスを受けると肝臓が充血して脳が虚血にな
り、脳から発令される伝達物質
(骨を作り出す指令)
が低下していくからです。

  骨質が低下すると捻挫や脱臼、骨折等を発症し
やすくなります。
骨折の場合は通常2カ月位と言われていますが、
ストレスや心労が緩和されない場合は回復まで長
期に及んでしまう場合があります。
 日本伝承医学の治療では、心労やストレスを軽
減するために自律神経調整法を用いて骨質の低下
を改善していきます。家庭療法として推奨してい
る頭部の局所冷却法と併用することによって脳の
視床下部の炎症を除去し、骨の回復、再生を早め
ていきます。
 また、捻挫や脱臼、骨折した場合、体に大きな
ねじれのゆがみが生じます。体のねじれのゆがみ
をそのままにして患部だけをギブスや足底板、
サック等で固定してしまうと、血流が阻害される
だけではなく、体のゆがみから内臓機能の低下を
招くことになります。捻挫や脱臼、骨折に限らず、
転んだときにもなるべく早めに受診をするように
して下さい。