調整脈
 体が心臓のポンプ力を高めるときに、心臓(みぞおちの辺り)
が急にバクバクしたり、きゅんとなったり、ずきんとしたり等、
心臓部が何か変な、妙な感じになることがあります。心臓の反応
は背部にも表れるので、心臓の裏の背中側に違和感や痛みが生じ
ることもあります。
 このような状況は不整脈や狭心症等と言われます。日本伝承医
学を含む東洋医学の分野では、不整脈ではなく調整脈と呼びます。
体が心臓の働きを守り、自律神経のバランスの乱れを修復するた
めに調整している症状だからです。
 脈を速めたり、とばしたり、痛みを生じさせることで、心臓か
ら送り出す血液量を、血液が必要な所に急速に送り出そうとして
いるのです。脳に血液が不足すると命に関わるからです。脳が
虚血(血液不足)になると、脳の中枢部(視床下部)が働かなくな
り生命維持が困難になります。この状況を回避するために、心臓
(胸部や背部)に痛みや違和感を起こして命を守ろうとしてい
るのが調整脈になります。
 心臓に痛みや違和感が起きたり、心臓の拍動が変な感じになる
と、びっくりしてしまうので、瞬時に肝臓が充血します。肝臓に
血液が集まると、余計に脳が虚血になります。脳が虚血になると、
血液を懸命に集めようとするので脳はオーバーヒート状態とな
り熱を帯びます(脳の炎症)。脳に炎症が起こると自律神経のバ
ランスが乱れるので、心拍、脈、血圧、呼吸等のすべての機能が
乱れます。自律神経は生命維持機構と言われ、人間が生きるため
の機能を調整している最重要の神経だからです。
 このように体はその部位だけで動くのではなく、体全体との関
わりの中で、お互いに関連し合って働いています。心臓に症状が
出たらまず落ちついて、深呼吸をして呼吸を整えます。手足末端
まで血液が行かなくなるので、しびれたり力が入りにくくなりま
す。驚いたりびっくりしたり不安になると、肝臓が瞬時に充血し
て血液が脳へいかなくなるということを覚えておきます。横に
なれる環境にいる場合は、頭を冷やしてしばらく横になります。
脳へ血液を送りやすくするためです。
 調整脈が起きたときは、背景には心身共に疲れの蓄積がありま
す。心臓機能も弱っているので、休養が必要です。