微熱について

 

体温は免疫力と深い関係があります。人間の体は38.338.5度の高熱
機構にスイッチが入ります。高熱を出し体内の熱を放出し炎症を除去
することで体は回復を図ろうとします。免疫力が低下している人は高熱
を出す力がないので微熱が続いてしまいます。微熱が続く場合は体を
回復させる力がなく免疫力が著しく低下している状態と言えます。

 

【微熱を改善するためには・・・】

日本伝承医学の治療で低下した造血力を高めて血液の質を改善していき
ます。家庭療法としては、脳内温度を下げるために、後頭部、首筋、
ひたい等の冷却をします。また体力を回復させるためにできるだけ横た
わる時間を多くとり体を休める必要があります。

 

●微熱の時は貧血になりやすいので、一時的にマスチゲンの服用を勧め
ます。マスチゲンは錠剤ではなく、胃腸に負担がかからないドリンクタ
イプのものを選ぶようにします。長期服用するのではなく2週間を目安
に服用していきます。貧血が改善され造血力が高まれば微熱も改善して
いきます。

 

●入浴は湯船につかると、毛穴が開き汗腺から汗を出す事で体温を下げ
ようとします。熱がある時は体が弱っているので毛穴を閉じる力がない
ため、湯船につかってしまうと寒気がして体温が下がっていきます。
この体温の急激な低下を防ごうと体は高熱を出そうとします。つまり
熱がある時に湯船につかると再度高熱がでてしまうので避けます。
どうしても入浴したい場合は、シャワーだけにします。

 

●食材には気をつけて過ごすようにします。小松菜、ホウレン草、レバー、
丸ごと食べられる小魚、しらす干し、焼きのり、納豆、豆腐、豚肉、
鶏肉魚類、卵、チーズ等を毎日バランス良く食べていく事が大事です。
豚肉や鶏肉は重要なエネルギー源になるので、控えてしまうと体力が
落ち、造血力、生命力が低下します。

 

※微熱を薬等で封じ込めてしまうと、体は白血球をはねあげ、急性白血
病を誘発する要因にもなります。しっかり養生して自分自身の免疫力
を上げていくことが大事です。


(参考文献)有本政治著:『発熱をとらえなおす